うつと浮き指

交通事故のように原因のはっきりしている追突や事故でむち打ちになることはすでに知られています。また、むち打ち症の後遺症としてうつが起こることも知られています。このように交通事故によるむち打ち症は、原因と症状との因果関係が一致します。
しかし問題なことは、浮き指や外反母趾、扁平足など足裏の異常が頚椎を損傷させむち打ち症と同じ状態になってしまい、うつを発症させることは、まだ知られていないということです。ここが盲点であり医療の落度なのです。
浮き指、外反母趾、扁平足は重心がかかとへ片寄るため、足裏の不安定と共に免震機能が著しく低下します。更に足裏の不安定は左右差を伴い、これを補うため首にズレ（歪み）が起こります。
このズレたり歪んだりした首に、かかとからの「過剰な衝撃波とねじれ波」が繰り返されてしまうのです。
この一回の「過剰な衝撃波とねじれ波」は弱く自覚することができませんが、半年、1年、3年と繰り返されると強力な破壊のエネルギーとなり、頚椎の変形、微細な疲労骨折から、一般的な骨損傷である頚椎ヘルニア・分離症・すべり症・狭窄症・後縦靭帯骨化症など、原因のはっきりしない頚椎損傷を発症させてしまうのです。この足と首の異常が原因となるうつを「足頚性うつ」と名付けているのです。今、言われている「新型うつ」などは「足頚性うつ」のことだったのです。このように、歩いて元気になる人と、歩くことによりかえって首を痛め、うつ状態や頭痛、肩こり、めまいなどを始めとする自律神経失調症が起こってしまう人とに分かれるのです。この差は足にあったのです。このことから、悪い足による悪い歩き方でもむち打ち症になり、その関連症状の一つとしてうつ状態が起こることも理解できると思います。柔整医学においては、頚部亜急性捻挫の関連症状と考えています。

症状

足頚性うつは、気分症状だけが単独に起こることはなく、首こり、肩こり、頭痛、めまい、不眠、胃腸の不快、冷え、腰痛、便秘、下痢など、いくつかの自律神経失調状態を合併しているのが特徴です。

原因

浮き指、外反母趾、扁平足などによる足裏の不安定を頚椎が補い、ズレ（歪み）のある首にかかとからの過剰な衝撃波とねじれ波が繰り返され、頚椎に損傷を起こしたことが原因。
７つある頚椎の中でも、その最上部となる頚椎１番と頭蓋骨の接続部に異常が起こった場合、「足頚性うつ」が発症します。今、激増している「新型うつ」といわれる症状は「足頚性うつ」のことだったのです。 「足と首とうつ」の関係を理解できない場合は、まず仮説として捉え、それからゆっくり、重力とのバランスを最優先して原因を追究してみて下さい。追究を繰り返している内に、殆どの人は足裏に本当の原因があった事に気づくと思います。
まず、専門医に

• 遺伝学的要因（大うつ）（遺伝、先天的）
• 臨床学的要因（脳梗塞や病気、ケガ）
• 環境学的要因（心の問題、ストレス）
• 構造学的要因（体や首の歪みで、自律神経が誤作動して起こるうつ）
• 過労学的要因（かかとからの過剰な衝撃波やねじれ波による頚椎損傷で自律神経が誤作動して起こるうつ）

このどれかを判断していただきたいのです。(4)と(5)が「新型うつ」「足頚性うつ」といわれる症状です。