足の甲の痛み（リスフラン関節症）

足の甲の痛みで医療機関を受診するも、レントゲン検査を行い、異常が見当たらず、湿布や鎮痛剤を処方されたり、ただ安静を指示されるということがあるようです。

60代女性【足ヘバーデンによる外反母趾】

左足の甲の隆起と疼痛

症状

歩く度に足の甲がズキズキ痛んだり、甲に何か少しでも触れると痛みを感じたりします。放っておくと、だんだん甲の骨が盛り上がってきて靴が当たって痛くなったり、激痛で足がつけなくなることもあります。
また、「浮き指」「外反母趾」「扁平足」などの母趾の力不足があると、足先が外方向へ流れる「ねじれ歩行」となり、足の内側に負荷重が集中し、第１中足骨が下方へ亜脱臼している場合があります。

原因

特に「浮き指」の人に多く見られる症状ですが「外反母趾」「扁平足」などの足裏に異常があると親指の踏ん張る力が弱いため、甲の一部分に体重の負担が集中し炎症や変形が起こります。具体的には歩行時（着地時）足根中足関節（リスフラン関節）を境に上下方向に剪断力が働きます。リスフラン関節を境に中枢側（足根骨）は下方に末梢側（中足骨）は上方に逸脱しようとする力が働きます。さらに、足指の踏ん張りが弱いと、足先が必要以上に外方向へ流れるねじれ歩行となり、左右（横）方向にも剪断力が働きます。このとき中枢側（足根骨）は内側に末梢側（中足骨）は外側に逸脱しようとする力が働きます。リスフラン関節を境に上下・左右方向での剪断力が働き、一度の外力では何も起こらないが、これが日々のスポーツや日常生活の中で繰り返され、亜急性捻挫や亜脱臼状態となり損傷を起こします。

対処法（自分でできる改善法）

足指を踏ん張らせ正しい歩行を促し、甲にかかる負担を軽減し、患部の安静を計ります。
具体的には、「痛みのある場合のテーピング法」を行っていきます。テーピングが難しいという場合は“包帯と３本指靴下の併用法”（緩んだ中足関節の弱めの補強をするために、伸びない包帯を甲部分に軽く巻いて、その上からテーピングの代わりとなるテーピング靴下を併用する方法）を行う。そして、その上から足関節を固定する足首専用ヒールロックサポーターで甲にかかる負担をさらに軽減させます。１～８ヵ月程で改善されていきます。